SUSTAINABILITY
水資源の保全
基本的な考え方
水資源として利用できる水は限られており、局地的な豪雨や洪水、慢性的な渇水など、水を取り巻く課題が顕在化しています。今後は、気候変動や人口増加の影響により、これらの課題が一層深刻化することが予想されます。
当社が提供する塗料は、原材料の大半をサプライヤーから調達しているため、製造工程における水の使用量は比較的少量です。一方で、グループ会社における樹脂等の製造工程では水の使用が必要となることから、限りある水資源を有効に活用する重要性を認識しています。
マネジメント体制
サステナビリティ委員会の資源活用・汚染防止部会が、国内の関連部門と連携し、事業活動における取水量の把握と水使用効率の維持・向上に取り組んでいます。
海外においては、各グループ会社の生産拠点が主体となり、取水量の適切な管理を実施しています。国内グループからは毎月、海外グループからは年1回、取水量に関する報告を受けています。
取組・実績
■ 水リスク・水ストレス調査
水評価ツール「Aqueduct Water Risk Atlas(※1)」および「Water Risk Filter(※2)」を用い、生産拠点における水リスク・水ストレスの評価を実施しました。
その結果、水リスク・水ストレスが高い地域での淡水使用が生産拠点全体に占める割合は限定的である一方、リスクの度合いに応じた、効率的な水利用の必要性を認識しています。
また、原材料サプライヤーの中には製造工程で大量の淡水を使用する事業者も存在することからサプライヤーの調査を実施しました。
1 世界資源研究所(WRI)が開発した水リスク評価ツール
2 WWF(世界自然保護基金)およびDEG(ドイツ投資開発会社)が開発した水リスク評価ツール
水質リスク
水質リスクが「高い」または「非常に高い」と評価された地域における淡水取水量は、全生産拠点の取水量の2%にとどまり、水消費量は0%でした。一方、当該地域における生産量は全体の12%を占めています。
| 取水量(千㎥) | 水消費量(千㎥) | 生産量(千t) | |
|---|---|---|---|
| 低い | 17 | 9 | 66 |
| 低い〜中ぐらい | 1,156 | 148 | 74 |
| 中ぐらい〜高い | 35 | 19 | 47 |
| 高い | 5 | 0 | 7 |
| 非常に高い | 15 | 0 | 19 |
Aqueduct Water Risk AtlasのPhysical Risks Qualityを参照
水量リスク
水量リスクが「高い」または「非常に高い」と評価された地域における淡水取水量は全体の3%、水消費量は11%でした。これらの地域での生産量は、全体の25%となっています。
| 取水量(千㎥) | 水消費量(千㎥) | 生産量(千t) | |
|---|---|---|---|
| 低い | 0 | 0 | 0 |
| 低い〜中ぐらい | 22 | 5 | 24 |
| 中ぐらい〜高い | 1,165 | 152 | 137 |
| 高い | 6 | 0 | 6 |
| 非常に高い | 35 | 19 | 47 |
Aqueduct Water Risk AtlasのPhysical Risks Quantityを参照
水ストレス
水ストレスが「高い」または「非常に高い」と評価された地域における淡水取水量は全体の4%、水消費量は11%でした。一方で、生産量は全体の42%を占めています。
| 取水量(千㎥) | 水消費量(千㎥) | 生産量(千t) | |
|---|---|---|---|
| 低い | 11 | 5 | 21 |
| 低い〜中ぐらい | 1,080 | 136 | 86 |
| 中ぐらい〜高い | 89 | 16 | 16 |
| 高い | 13 | 0 | 43 |
| 非常に高い | 35 | 19 | 47 |
Aqueduct Water Risk AtlasのWater StressおよびWater Risk FilterのWater Availabilityを参照
■ 取水量の地域分布
2024年度における中国塗料グループの生産拠点での淡水取水量は、合計1,228千m³でした。 国内グループ会社には、合成樹脂や化成品など製造工程で多くの水を使用する生産拠点があることから、日本国内での取水量が最も多く、全体の94%を占めています。
一方、中国、タイ、インドネシア、ミャンマー、韓国といった水ストレスが高い地域にも生産拠点を有しており、これらの地域での取水量は48千m³と全取水量の4%で、取水量原単位は0.5m³/tでした。
| 取水量(千㎥) | 構成比(%) | |
|---|---|---|
| 日本 | 1,158 | 94.3 |
| 中国・韓国 | 40 | 3.3 |
| 東南アジア | 24 | 2.0 |
| 北米 | 1 | 0.1 |
| 欧米 | 5 | 0.4 |
生産拠点の水リスク・水ストレス

マップの水リスクは、以下の水リスク評価ツールの項目を参照しています。
水リスク:WRI(世界資源研究所)が提供する Aqueduct Water Risk Atlas における Physical Risks Quantity
水ストレス:Aqueduct Water Risk Atlas の Water Stress および Water Risk Filter の Water Availability
■ 淡水の利用状況
生産拠点全体
| 2022 | 2023 | 2024 | ||
|---|---|---|---|---|
| 総取水量(千㎥) | 1,242 | 1,160 | 1,228 | |
| 地下水(千㎥) | 69 | 64 | 62 | |
| 都市用水(千㎥) | 1,172 | 1,096 | 1,166 | |
| 地表水(千㎥) | 0 | 0 | 0 | |
| 雨水(千㎥) | 0 | 0 | 0 | |
| 原単位(㎥/t) | 6.4 | 6.0 | 5.8 | |
| 総排水量(千㎥) | 1,144 | 1,118 | 1,052 | |
| 海(千㎥) | 1,012 | 985 | 927 | |
| 河川・湖沼等(千㎥) | 72 | 81 | 81 | |
| 下水道(千㎥) | 59 | 51 | 43 | |
| 地下/井戸(千㎥) | 1 | 1 | 1 | |
| その他(千㎥) | 0 | 0 | 0 | 水消費量(千㎥) | 98 | 42 | 176 |
水ストレスの高い生産拠点
| 2022 | 2023 | 2024 | ||
|---|---|---|---|---|
| 総取水量(千㎥) | 7 | 40 | 48 | |
| 地下水(千㎥) | 0 | 3 | 3 | |
| 都市用水(千㎥) | 7 | 37 | 45 | |
| 地表水(千㎥) | 0 | 0 | 0 | |
| 雨水(千㎥) | 0 | 0 | 0 | |
| 原単位(㎥/t) | 0.4 | 0.9 | 0.5 | |
| 総排水量(千㎥) | 6 | 24 | 29 | |
| 海(千㎥) | 0 | 0 | 0 | |
| 河川・湖沼等(千㎥) | 0 | 2 | 9 | |
| 下水道(千㎥) | 6 | 21 | 19 | |
| 地下/井戸(千㎥) | 0 | 1 | 1 | |
| その他(千㎥) | 0 | 0 | 0 | 水消費量(千㎥) | 1 | 16 | 19 |
水ストレスの高い地域
2022年:タイ
2023年:中国、タイ、インドネシア
2024年:中国、タイ、インドネシア、ミャンマー、韓国